kuroiの気ままブログ

小説書いたり読んだり。

『星の子』今村夏子

インフルエンザがようやく治りました。初めて罹患しましたけれど、辛いものですね。「まあ、風邪でしょ?」とか言ってた自分にドロップキックしたいですね。インフルエンザは悪魔のウイルスや!!

 

 

今日の読書はこちら。今村夏子さんの『星の子』です。今村さんの著書はまだ多くないのですが、どれも面白いです。デビュー作の『こちらあみ子』、芥川賞候補作『あひる』、そして野間文芸新人賞受賞の今作です。どれも薄気味悪さを感じさせる不穏な空気感が漂う面白い読み応えになっています。

 

 

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『星の子』朝日新聞出版

 

 

主人公のちひろは小さいころ体が弱く、両親は困り果てていました。そこに会社の同僚から勧められた「奇跡の水」を試してみたところ、みるみるうちに症状は改善し、両親はその水の虜になります。そして家族ぐるみで怪しげな教会に通うことになります。

 

 

この一貫して漂っている「とんでもないことが起こる予感」がたまらなくぞくぞくします。すぐにでも崩壊してしまいそうな不安がページを捲る手を止めさせません。今村さんはそういう手法に長けています。

 

 

今村さんの新作は一度文学ムック『たべるのがおそい』で「白いセーター」だったかな?とにかくそんな名前の短編を寄稿されてましたが、それ以外に新作らしいものはまだありません。ファンとして早く今村さんの作品が読めるのを楽しみにしております。この読み応えほんとに癖になるんですよねー。

 

 

ところで僕の中指の先端がいやに腫れてきているのですがこれはなんだろうか、ということで病院に行ってまいりました。するとお医者さんいわく「ひょうそ:瘭疽」という病気だそうで、針をぷすっと刺され、ぐいぐいと押すと大量の膿が……。

 

 

痛みがかなりあったのですが、そうしてもらったことで痛みは大部分なくなりました。ですが、腫れがひいたわけではないので、正直不安です。これ、いつ治るんやろ。