『最終兵器彼女』高橋しん①
今日は珍しく漫画の話をしたいなあと思います。
僕が一番好きな漫画の話です。
僕のアンダーグラウンドはここから始まってると思うんですよね。たしか中学生のころでした。最終兵器彼女を初めて読んだときに驚きを隠せませんでした。それまで僕が読んでいた漫画はワンピースやナルト、いちご100%などでしたね。それも懐かしいですが。とにかく最終兵器彼女の衝撃は今でも忘れられない。
平和ボケのアホな中学生には、とにかく色んな意味で衝撃的でした。こんなにも次々と人が死ぬ漫画を読んだのも初めてでしたし、こんなにも堂々とセ◯クスという単語が登場する漫画も初めてでした。こんなにもせつなく、悲しい物語を読んだのも初めてだったんです。僕には刺激が強かったんですね。いろいろ。
そしてテーマも重い。今読んでも深い作品だと思います。むしろ大人こそ読むべき作品だと思いました。基本的には主人公「シュウジ」と「ちせ」のラブ・ストーリーなのですが、貫かれているテーマは「戦争の愚かさ」です。もっといえば「人間の愚かさ」かもしれませんね。
最終兵器になってしまった「ちせ」。この時点で荒唐無稽な設定ですね。でもそれが必要なんです。人間の部分を残しながら、人間ならざるものになってしまった「ちせ」。すると「ちせ」には見えてしまうわけです。神の視点から見えてしまう。人間の愚かさが、戦争の悲しい結末が、地球の最後が。
明日に続きます。